2010年

9月

09日

スペインの白亜紀前期層から発掘された、背にこぶのある奇妙なカルカロドントサウルス類 9.09.10

Concavenator corcovatus © Raúl Martín
Concavenator corcovatus © Raúl Martín

 背のこぶは目立つかもしれませんが、もう一つのこぶも大変重要な発見です。
 スペイン中部クエンカ(Cuenca)ラスオヤス(Las Hoyas)の下部白亜紀統(バレーム階)の化石産地から発見された、殆ど完全な関節した骨格に基づき、背にこぶのある原始的な カルカロドントサウルス類恐竜を記載しています

Concavenator corcovatus 新属新種
属名はConca(ラテン語)クエンカ県名から+venator(ラテン語)ハンター
種小名はcorcovatus (ラテン語)仙前堆の伸長によるこぶ状構造を指す。
      こぶのあるクエンカのハンター

産地と層準
下部白亜系( Upper Barremian ) Calizas de La Huérguina 層 約1億3千万年前
  スペイン、クエンカ県、La Cierva 地域

特徴
 体長約4m、中型の獣脚類恐竜です。その特徴の1つは、2個の仙前椎の神経棘が伸長して形成した尖ったこぶのような構造があること。もう1つは、尺骨上に一連の小さな隆起があることです。こうした小さな隆起は、現生鳥類の一部にみられる羽柄の付着する飛羽瘤(quill knob)と相同のものと考えられ、この飛羽瘤は、飛羽(風切羽)の根元を前肢に固定させる毛包靭帯構造(follicular ligament)の挿入領域と結びついているとしています。

記載により
 カルカロドントサウルス類は主にゴンドワナ大陸に分布していた大型獣脚類群に限定されていましたが、その初期の仲間はローラシア大陸にも分布していたことが、この記載などにより明らかになってきています。
 尺骨の一連の隆起により、羽毛恐竜の起源が新テタヌラ類まで遡ることになります。これまで羽毛恐竜の系統は、獣脚類のうち、コエルロサウリア類の系統にのみ認められてきました。今回の発見によりアロサウルス上科→カルカロドントサウリア類の系統にも羽毛があったことがわかり、両系統が分岐する新テタヌラ類、年代的には中期ジュラ紀まで羽毛恐竜の起源が遡ることになるそうです。

ネイチャーニュース 毎日新聞 ナショナルジオグラフィック(日)

ナショナルジオグラフィック BBC ディスカバリー

 

 Francisco Ortega, Fernando Escaso& Jose L. Sanz
 A bizarre, humped Carcharodontosauria (Theropoda) from the Lower
 Cretaceous of Spain
 Nature Volume: 467 , Pages: 203?206 DOI: doi:10.1038/nature09181

リンク

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