2012年

4月

28日

Deinocheirus はなぜ前肢しか残らなかったのか

Deinocheirus といえば、あの巨大な前肢をイメージする方も多いと思います。しかし、その他の骨はどこにいったのか、その謎が解明されました。

ウランバートルの自然史博物館で
ウランバートルの自然史博物館で

Deinocheirus の骨は他に椎骨や腰部の骨があるそうです。1965年のポーランド・モンゴル共同発掘調査で発見されたものです。2008年、韓国・モンゴル共同発掘調査で、唯一発見されたDeinocheirus 発掘地を再調査したそうです。その結果、多くの骨片といくつかの腹肋骨が採集されました。2つの腹肋骨を詳細に調べたところ、骨が削られたあと、数本の平行線の溝があることがわかりました。平行線の溝は広いU型で、その径は0.5㎜でした。これを調べると、Tarbosaurus の歯の小歯、セレーションと一致したそうです。

このことから、Tarbosaurus がDeinocheirus を殺して食べたのか、死肉を食べのかはわかりませんが、食べたことがわかりました。と当時にDeinocheirus の他の骨がない理由もわかったのです。

 Deinocheirus の全体の姿がわかるのは、新たな標本が発見されるまでお預けのようです。

 

Tarbosaurus Leftovers Explain Dinosaur Mystery

 

Phil R. Bella, Philip J. Currieb, Yuong-Nam Lee(2012)

Tyrannosaur feeding traces on Deinocheirus (Theropoda:?Ornithomimosauria) remains from the Nemegt Formation (Late Cretaceous), Mongolia

Cretaceous Research Available online 25 April 2012 In Press

http://dx.doi.org/10.1016/j.cretres.2012.03.018

2010年

9月

13日

ガリミムス、低い姿勢で歩行か 9.13.10

 時事 時事
 ゴビ砂漠西部、約7000万年前の地層から発見されたガリミムスの後肢と足跡化石を分析したところ、従来の推定より低い姿勢で歩いていたことが分かったそうです。同様にタルボサウルスでも低い姿勢で歩いていたことがわかったそうです

ガリミムス歩行姿勢
ガリミムス歩行姿勢

 低い姿勢で歩くのが獣脚類に一般なものであれば、復元も相当変化するでしょう。9月18日から富山大で開催される日本地質学会第117年学術大会の9月20日ポスターで、林原自然科学博物館(岡山市)の松本幸英研究員と石垣忍副館長が発表します。