ジュラシック・ワールドを観ました

 正直いって、私はジュラシック・パークシリーズって、それ程好きではない。それは私自身の事情による。良く言えば、感受性が高い、普通に言えば、極端な怖がりのせいで、恐い映画は絶対観たくない。私を殺したければ、騙してホラー映画を見せればいい。
 苦い思い出がある。ジュラシック・パーク2の試写会だった。蒲田の試写室で見たとき、ある場面で現れた恐竜の凄さに脚が縮み、前座席の背もたれにぶつかり、前の方に睨まれてしまった。今度もそうなるのでは…
 昨夜あまり寝られなかったので、最初の数シーンは頸が落ち、見逃したところもある。が、インドミナス登場のあたりからは、眠気は飛び去った。後から思い返すと、最初の20~30分程で、主な登場人物(恐竜なども)さりげなく画面に現れている。注意深くなれば、恐竜くんの言うとおり、このシーンはジュラシック・パーク1、こちらは3を知っていると「あァ」と思い出したり、チェックしたりする事も出来る。その意味では、予習復習欠かせない。しかし、観客のかなりの部分が、ジュラシック・パークシリーズを映画館で観た事のない若い世代。彼等が惹きつけられている様子がホント、伝わってくる。独立した作品として、十分は練られた証しだろろう。
 とはいえ、私に脚をすくめさせる場面は数回あった。隣の見知らぬ人に迷惑にならないよう、極力気をつけたが、それを裏切るのが映画の展開。このあたりの詳細は、まだ観ていない方のために伏せておく。ノミの〇〇の私でなくとも、驚かされるシーンがあることは、保証する。
  科学考証、あるいは古生物学考証の面からは、突っ込みの余地はいろいろある。が、これらは、ジュラシック・パークシリーズの世界観の上に成り立ったお約束事である。羽毛恐竜が出てこなかったり、翼竜があんなことできるの?等のシーンがあっても、例えば、歌舞伎で菅丞相の下に江戸時代の服装の脇役がいても、誰も問題にしないと同じと、心得るべし。
 某少年誌のように、友情や信頼関係、勇気がテーマの一角を占める点、さらに最終シーンで、アメリカ人が(そして日本人も)大好きな恐竜が重要な役割を果たす事など、カタルシスをもたらす要素も十分ある。初登場のモササウルスによる曇天返しは、英BBCの某シリーズの影響?なんて、余裕をもって観終える事が出来た。
今は、直後の感想になるが、この映画の魅力に本当に浸るには、後数回観なければと、思わせるものだった。

2015年8月14日、TOHOシネマズ日劇にて鑑賞

リンク:ジュラシック・ワールド映画公式サイト

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コメント: 2
  • #1

    77番 K.K (木曜日, 20 8月 2015 14:02)

    パンテオン様
    15日に高座渋谷までご一緒させて頂きました10名の一人です。
    まさかパンテオンさんが観ていないとは思いませんでした。
    ヒッチコック監督の「鳥」を連想させるシーンもありましたね。今では確かに鳥は恐竜の子孫ですが、当時は独立した種族でしたが。
    あんな大きなモササウルスっているんですかね。プリオサウルスにして欲しかったです。
    そして劇中でも語られていましたが、観衆(劇中では観客)は目新しい種族を求めるものなのですね。第三作ではスピノサウルスでしたが、今作品はハイブリッドとしての正にモンスターでした。
    でも基本的には第一作と全く同じストーリーでしたね、アレンジが違うだけで。

  • #2

    パンテオン (木曜日, 20 8月 2015 22:57)

    K.Kさま 高座渋谷ではご一緒できて楽しかったです。今回は特に試写会の機会はありませんでしたので、勝手なことを書いています。ストーリー構成の基本は同じですが、単に人間世界に襲い掛かるという設定から、人間との信頼関係も加えたところが今風なのかもと思いました。

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